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リアライズ社労士法人

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就業規則の法的効力は?

従業員との重大な約束

法律(労働基準法等)>労働協約>就業規則>労働契約

1,労働協約
 使用者(会社)と労働組合で結ぶ取り決めで、締結した労働組合の組合員全員に適用されます。これは就業規則に優先します。外部ユニオンが介入してきたときにとにかく労働協約を結びたがりますが、根拠はこの辺です。協約の最後のほうに経営方針に関することは事前に組合と協議する、などと書かれるととても面倒なことになります。

2,労働契約
 使用者(会社)と労働者で個別に決める事柄です。労働契約書や労働条件通知書等でその内容を明らかにします。労働契約に書かれていないことは就業規則によります。

3,就業規則作成上の留意点
 特に法律を上回ることを取り決めする場合は注意が必要です。たとえば退職金規程がある場合、労働契約に書かれていなくても適用となります。とくにパート等の正社員と異なる立場の人の場合、注意が必要です。また就業規則を適用するためには周知徹底が必須です。

労働基準法
(労働契約との関係)第93条
労働契約と就業規則との関係については、労働契約法第12条の定めるところによる。

労働契約法
(就業規則違反の労働契約)第12条
就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

就業規則が法的規範性が認められるとした判決

1,秋北バス事件
 元来、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」(労働基準法二条一項)が、多数の労働者を使用する近代企業においては、労働条件は、経営上の要請に基づき、統一的かつ画一的に決定され、労働者は、経営主体が定める契約内容の定型に従って、附従的に契約を締結せざるを得ない立場に立たされるのが実情であり、この労働条件を定型的に定めた就業規則は、一種の社会的規範としての性質を有するだけでなく、それが合理的な労働条件を定めているものであるかぎり、経営主体と労働者との間の労働条件は、その就業規則によるという事実たる慣習が成立しているものとして、その法的規範性が認められるに至っている(民法九二条参照)ものということができる。           <秋北バス事件、最高裁 昭和43.12.25>

2,電電公社帯広局事件
ところで、労働条件を定型的に定めた就業規則は、一種の社会的規範としての性質を有するだけでなく、その定めが合理的なものであるかぎり、個別的労働契約における労働条件の決定は、その就業規則によるという事実たる慣習が成立しているものとして、法的規範としての性質を認められるに至っており、当該事業場の労働者は、就業規則の存在及び内容を現実に知っていると否とにかかわらず、また、これに対して個別的に同意を与えたかどうかを問わず、当然にその適用を受けるというべきであるから(最高裁昭和四〇年(オ)第一四五号同昭和四三年一二月二五日大法廷判決・民集二二巻一三号三四五九頁)、使用者が当該具体的労働契約上いかなる事項について業務命令を発することができるかという点についても、関連する就業規則の規定内容が合理的なものであるかぎりにおいてそれが当該労働契約の内容となっているということを前提として検討すべきこととなる。換言すれば、就業規則が労働者に対し、一定の事項につき使用者の業務命令に服従すべき旨を定めているときは、そのような就業規則の規定内容が合理的なものであるかぎりにおいて当該具体的労働契約の内容をなしているものということができる。
                      <電電公社帯広局事件 最高裁 昭和61.3.13 >

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