7つのチェックポイントWORK REGULATION TROUBLE CASES
恐るべし就業規則
労働裁判の判例文を見ていると、「就業規則によれば・・・」という文言が頻繁に出ています。これは、就業規則の法的性質が「法規範説」と「契約説」と2つの説があるそうですが、いずれにしても裁判所の判決では就業規則に書かれていることは絶対的な効力を発揮します。
会社としてはそんなつもりで書いたのでない、といった弁明をしたくなるケースもあるでしょうが、これは一切通じません。また書かなかったことにより問題が生じた例もあります。
ただしそれでは何を書いても良いのかというとそれは通らず、法律(労働基準法や労働契約法、民法など)を下回る部分は法律に従うことになるので、ことは複雑です。また書き方においてもそれなりの方法は必要であり、労働契約法には就業規則の変更にあたっての様々な規制も書かれています。
プロが支援した就業規則は、全体構成から文言に至るまで意味があってかいてあることがほとんどです。
以下では就業規則に書かなかったり、誤った解釈で書いてしまったことにより大きなトラブルになったケースを載せています。中には何千万円もの会社の意図に反した金額が支払われることになった例もあります。
7つのチェックポイント
1,解雇事由・懲戒事由が列挙されているか
解雇や懲戒処分をする場合には、その事由が就業規則に書かれていることが条件です(限定列挙)。一般的な事由を具体的に書いておくことと、業界や企業独自の事由を書いておくことも必須です。
2、時間外労働削減の工夫はされているか
変形労働時間制、みなし労働、残業の定額払い(運用に当たりポイントあり)等、時間外労働を削減する工夫がなされている。
3、適正な休暇取得になっているか
通常の休日、祝日、夏季冬季の休み、有給休暇等を加えると、年間140前後の休暇を与えている企業が少なくありません。もちろんそれでOKであれば問題はありませんが、多くの企業で有給休暇の消化に頭を悩ましているのが本音ではないでしょうか。法律上の休暇の把握、有給休暇の計画付与等、休暇の適正な与え方は重要です。
4、休職の通算規程はあるか
最近はうつ病にかかる方が爆発的に増えている感じです。休職はあってもなくても良いのですが、まさか休んだ人をすぐに解雇することはできませんので、通常は休職扱いにします。その場合、休んだり出たりを繰り返す人をある程度のところで見切りをつけるため、同病で休んだ場合、前後の休職を通算する規程は必須です。特にうつ病の場合、休職と復職を繰り返すことが常態化してしまします。
5、退職金の裏づけはあるか
退職金規程は作ったら絶対に払わなければならない債務です。規程を満たす裏づけ(ファンド)があるのか、なければどうするのか。
6、定年延長の方法
60歳以降の定年延長に関して、再雇用制度の具体的な方法が書かれているか(ただ延長だけをすると、すべての従業員に待遇その他がそのまま維持されてしまいます)。
7、パートタイマーは別規定になっているか(表現されているか)
別規程になっている旨の表現や実際に別規定がないと、退職金等の権利が発生します。