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同一労働同一賃金

概念

 これはよく勘違いされますが、「雇用形態によって差別をしてはいけない」というもので、必ずしも同じ労働に対し同じ賃金を出さなくてはならない、というものではありません。そこには能力差等による待遇差は認められています。ただしこれがかなり難しく、裁判でも同様な訴えに対し判決が分かれています。下記に厚労省の指針を記載します。

 これはかなり難しい法律で、さまざまな判決が出そうです。ただ大きくいえることは、契約社員、パートタイマーといった雇用形態だけで差別をすることはNGです。例えば通勤手当や家族手当などは正規社員についていれば非正規につけることは必須です。

基本給・賞与

<基本給>
・能力や経験、業績や成果等に応じて支払うものに関して、その趣旨・性格が様々である現実を認 
 めたうえで、実態に違いがなければ同一の、違いたあれば違いに応じた支給をおこなわなければ 
 ならない。
・昇給であって、労働者の勤続による能力の向上に応じて行うものについては、同一の能力の向上には同一の、違いがあれば違いに応じた昇給をおこなわなければならない。

<賞与>
・業績への貢献に応じて支給するものについては、同一の貢献には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

各種手当

<役職手当>
・同一の内容の役職には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない

<その他の手当>
・特殊作業手当、制皆勤手当、法定超の割増率、食事手当、単身赴任手当等は同一の支給を行わな 
 ければならない。

パートタイムや定年後社員について

<正社員とパートタイム等の間の賃金の決定基準の相違がある場合>
 「将来の役割期待が異なるため、賃金の決定基準・ル―ルが異なる」という主観的・抽象的説明ではなく、賃金の決定基準の相違は「職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情の客観的・具体的な実態に照らして、不合理なものであってはならない」

<定年後に継続雇用された社員の取り扱い>
 様々な事情が総合的に考慮されて、待遇差が不合理であるか否かが判断される。したがって、定年後継続雇用された者であることのみを持って直ちに待遇差が不合理でないとは認められるものではない。

<福利厚生・教育訓練>
 基本給とほぼ同じ判断基準。

同一労働同一賃金、裁判例

1,日本郵便事件 令和2年10月15日 最高裁
 各種手当や休暇等について、郵便業務に従事する通常の労働者(正社員)には付与し、職務の内容等に相応の相違がある有期雇用労働者(契約社員)には付与しないことが不合理か否か荒青われた。

待遇 判断 判決理由
扶養手当 不合理 契約社員にも妥当
祝日給 不合理 契約社員にも妥当

年末年始

勤務手当

不合理 契約社員にも妥当

夏季冬季

休暇

不合理 契約社員にも妥当

有給の

病気休暇

不合理 契約社員にも妥当

2,大阪医科薬科大学事件 令和2年10月13日 最高裁
 賞与および私傷病による欠勤中の賃金について、通常の労働者(教室事務員である正職員)には支給し、有期雇用労働者(教室事務アルバイト職員)には支給しないことが不合理か否かで争われた

待遇 判断 判決理由
賞与  不合理ではない 職務の内容および変更の範囲に一定の相違があったこと

私傷病に          

よる欠勤   

中の賃金                                  

不合理では          ない            

長期雇用を前提とした勤務を予定しているっものとはいい難いアルバイト職員に、雇用の維持・確保を前提とする制度の趣旨が直ちに妥当するとはいい難い等。

3,メトロコマース事件 令和2年10月13日 最高裁
 退職金について、通常の労働者(売店業務に従事する正社員)には支給し、有期雇用労働者(売店業務契約社員)には支給しないことが不合理か否か争われた。

待遇 判断 判決理由
退職金            不合理ではない     職務に内容および変更の範囲に一定の相違があったこと

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